アノニマス礼讃 詳細解説PDF
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【まえがき】
このたびは、私、坂本龍右のリュート・ライブ『アノニマス礼讃』に興味を持っていただきあり がとうございます。
このライブで取り上げる音楽はすべてが作者不詳・・すなわちアノニマス、さらに大多数の 作品曲が本邦初演となります。ただし一曲だけ、有名すぎるほど有名な曲も含まれておりま すが・・
私の思うところ、いわゆる「クラシック」の演奏会では、たいてい宣伝の段階から当日配られ るプログラムに至るまで、「作曲者」と「曲のタイトル」を前面に押し出しているように思います。
そしてそれが時として必要以上に、演奏会に寄せる期待値に直結させているようなイメージ があります。ある程度の期待や予備知識をもって演奏会に出かけるのも面白いのですが、そ れらを一切合財取り払って聴いてみる、というのも、たまにはいかがでしょうか。それこそ新作あ り、奏者自身による編曲あり、その場での即興ありと、何が飛び出すかわからないジャズのラ イブのようなイメージで。
とにかく、アノニマスばかりを並べるのは、演奏する側にとってはなかなか大きな賭けではある ものの、それ以上に我々の想像力をかき立ててくれるのではありませんか?アノニマス、という と、現在の私たちにとっては、「とるに足りない」作者のものという受け止められ方をする場合が 多いかもしれません。それゆえに、現代まで伝わることがなかったのではないか、とも。しかし、 場合によっては「作者を書く必要のないほど有名な曲」という場合もあるのです。そして私が 取り上げるのは、著作権などという概念など存在しなかった時代の音楽。誰もが自由に当 時の流行りの旋律を自分の作品に取り入れ、必要とあらば同業者の書いた音楽をそっくりそ のまま使う、なんてことを平気でやってのけていたのですから。
今回のライブは、2月に開催した「ルネサンスの名匠 Il Maestro」、すなわち巨匠(あくまで 当時の、ですが。)の名前と足跡を辿ったリサイタルとは正反対のコンセプトに基づいていま す。従来とはまた違った新鮮な視点で、ルネサンス・リュートの響きをお楽しみください。
以下は、一回きりという前提のライブに向けて、本当にマニアックな部分まで知りたい、細か いところまで聞き逃したくない、または色々想像を駆け巡らせながら耳を傾けたい、という方の ための、場合によっては丁寧過ぎる(?)事前ガイドです。どうぞこれを片手に、当日を楽しみ にお待ちください。
※所有権の関係などで、図版は掲載されておりません。ご了承ください。
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